「奪う人」にならないために

20150306162557

与える・奪う(give and take)の関係を、人に置き換えて考えてみる。
与える人(giver)と、奪う人(taker)。

takerは、奪う人。
相手の「時間」や「エネルギー」を奪っていく人。
その人と会ったり話したりすると、あとですんごい疲れちゃうよーな人。

takerの特徴
・人の話を聞かない
・話題を自分ネタに持っていく
・自慢話が多い
・人の悪口を言う
・愚痴を言う
・話が長い
・話の着地点がわからない
・ネガティブ
・またはポジティブを押し付ける
・自分の得になることにしか興味がない
・相手を思い通りにしようとする
・意味なく食べ物をくれる (餌付けか?)

じゃあgiverはどんな人か?
takerの逆を書いてみればわかるかな。

・話を聞いてくれる
・話題を振ってくれる
・自慢話をする時は「これ自慢だけど」とハッキリ言う
・人の悪口は言わない。少なくとも固有名詞をつけて言うことがない
・褒めてくれる
・話を聞いていて楽しい
・話が簡潔
・ポジティブ(でもポジティブすぎない)
・相手の得になることを考える
・自分の意見を押し付けない
・相手の意志を尊重する

giverは、与える人。
相手から時間やエネルギーを奪わない。
一緒にいて元気になったり、安らぎを感じたりする。

たぶん、giver本人は、自分が「与えよう」とは思っていないだろう。
「与えよう」と思うと、それが押し付けになるだろうから。

おそらくは、「奪わない」姿勢を持っている人。
獲得のエネルギーに満ちたこの社会で、獲得のポジションにいないことで、
相手が安らぎを感じたり、ポジティブな刺激を感じるんだろう。

わたしは、セラピストになる時、先生からgiverという生きかたについて教わり、
別のセラピストの先生からは、
「これから社会に出て活動を始めるときに、獲得のエネルギーで入っていかないように」と教わった。

わたしたちの現状は、獲得のエネルギーに満ちている。
「もっといい成績をとれ」
「もっと上手にできるようになれ」
と言われて育ち、
社会人になってからは、
「もっと売上をあげろ」
または「もっと安くしろ」
などと言われて過ごす。

だから、これが普通って思ってしまうことがある。

だけど、これは普通じゃなくって、
「自分さえ良ければ」がベースになってるだけ。

そして、いま、「自分さえ良ければ」をやめて、「自分もまわりも、一緒に良くなる」という価値観が、少しずつ浸透しているように思う。
「パイの奪い合い」ではなく「パイを大きくする」という観点からビジネスを始める人をちらほら目にするようになってきた。

セラピーの仕事をしている人に「自分さえ良ければ」はありえないけれど、
これ、セラピストに限らず、職場の人間関係でも親子関係でも同じだと思うなぁ。

「なんでお客さんこないんだろう」
「なんでわかってくれないんだろう」

「なんで…」となった時に、もしや相手から奪うことに視点がいってないか、セルフチェックすることは大事だと思う。

あ、それから、

「なんで私ってこんなにだめなんだろう」

って自己否定するのも、自分からエネルギーを奪うことになる。

自分で自分を消耗させるの、ものすごくもったいないから、気づいたら思考止めるように意識する。これも大事なこと。

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